もはや恒例の行事になった恵方巻きですが、そんなに昔から食べていたわけではないですよね。
定着したのはここ10年くらい?でしょうか。
関東圏に住んでいる私は、恵方巻きを知って食べ始めたのはだいぶ大人になってからでした。
今回はそんな恵方巻きは「いつから始まって、どうして日本全国でも流行だしたのか」ということが気になり調べてみました!
恵方巻きはいつから始まった?
恵方巻きが全国で広く食べられるようになったのはいつなのでしょうか?
恵方巻きの起源・由来とは?
恵方巻きの起源にはいくつかあり、戦国時代からという説もありますが、証拠となる書物などが見つかってません。
巻き寿司が文献に書かれたのが寛永5年(1467〜1576年)なので、その前の戦国時代にあった可能性は低いと言われています。
巻き寿司を食べる習慣は、意外なところから始まったようで、江戸時代から明治時代にかけて、関西での “花街“ での風習が発祥というのが可能性としては大きいようです。
では、その「花街での習慣」というのは、どのようなものだったのでしょう?
花街の風習とは? 諸説には下ネタ?もあった?!
恵方巻きは「大阪の船場」が発祥だとされています。
船場は大阪府の北部に位置している場所です。
かつで船場には花柳界が存在していて、夜な夜な商家の旦那さん達が遊びにきていました。
その旦那さんたちと花魁さんとの遊びの中に、節分の日に太巻き寿司を食べさせるというものがあったんです!
なんで太巻き寿司を丸かじりさせるのか?と不思議に思いますよね。
ちょっとお伝えするのは気が引けますが、花魁さんが太巻きを食べる姿をイヤらしい事を想像して旦那さん達が楽しんでいたようなのです。
現在だと完全にセクハラ…
今では子どもから大人まで楽しんでいる行事に、このような由来があったとはびっくりです。
ちなみに、この頃はまだ恵方巻きという名前でなく、「太巻き寿司」「丸かぶり寿司」と呼ばれていました。
しかし、この花街での太巻き寿司の遊びから、商売繁盛や幸運、無病息災という願掛けが追加されて今の縁起物という食べ物になっていったのです。
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恵方巻きはどうして流行りだしたの?
花街から始まった風習を宣伝に利用したのが「大阪鮓商組会後援会」でした。
大阪鮓商組合後援会が恵方巻きのチラシを作成!
大阪鮓商組合後援会が、昭和7年(1932年)に恵方巻きを宣伝するチラシを発行しました。
出典:大阪歴史博物館
そのチラシにはこのような内容が書かれていました。
- 節分の日に巻き寿司を食べる習慣は花街で持て囃されていた
- その年の恵方を向いて無言で丸かじりすれば、その年は幸運に恵まれる
- 一家揃って幸運を取り逃さないことをおすすめします
まさに、巻き寿司を食べてもらおうというすごいアピールで「幸運を取り逃さないよう」という表現がストレートでおもしろいですね。
今でいうと企業の販促活動のようなものだったみたい。
ちなみに、チラシには巻き寿司の値段は20銭と書かれていて、今だと500円くらいになります。
高すぎず安すぎずといった価格設定だったようですね。
恵方巻きは戦後に復活!
この恵方巻きは戦時中は作ることが出来なかったのですが、戦後の昭和24年(1949年)、大阪鮓商共同組合によって恵方巻きがまた復活したのです!
なぜ恵方巻きを復活させたかというと、土用の丑の日の「うなぎの蒲焼き」を真似て、恵方巻きを盛り上がらせて売上を増やしたいという販売促進の為だったのです!
その時の宣伝文句もやはり「恵方巻きを食べて幸運を呼ぼう!」という内容でした。
恵方巻きの早食い競争?!
1977年(昭和52年)には大阪の道頓堀で「巻き寿司の丸かぶり早食い競争」大会がありました。
これは海苔祭りの1イベントとして開催されました。
このイベントが新聞やテレビで大きく取り上げられると全国でも同じような催しものが行われるようになり、「巻き寿司を1本丸かぶり」というのが広く知れたっていきました。
それでは、現在のようにコンビニやスーパーでも売られるようになったのはいつ頃、どのようにして流行だしたのでしょうか。
恵方巻きはセブンイレブンが最初に売り出した?
2月3日は節分👹
セブンイレブンの恵方巻きは
いかがですか?ご予約承り中です🙆♀️#セブンイレブン pic.twitter.com/J1EfairiTl
— 楓☀️32 (@puku37pon46) January 12, 2019
恵方巻きと調べると、必ずセブンイレブンの名前があがるので、セブンイレブンが最初に販売し始めたと思っている方も多いのではないでしょうか。
実は、最初にコンビ二で恵方巻きを始めたのは「ファミリーマート」!
1983年(昭和58年)に大阪と兵庫で売り始めたのです。
セブンイレブンが発売を開始したのは1989年(平成元年)なので、ファミリーマートの方が少し先でした。
しかし、しばらくコンビニ各社は恵方巻きを関西の一部店舗のみでの発売でしたが、セブンイレブンが1998年(平成10年)に全国販売をスタートしました。
そこから、他のコンビニも追いかけるように全国の店舗での販売を開始して、恵方巻きは一気に全国区へと広まったのです!
“恵方巻き”という名前もセブンイレブンが発祥?!
セブンイレブンで恵方巻きが販売されるようになったのは、広島のフランチャイズのオーナー(大阪出身だったそうです)が、節分に「縁起のよい風習」として太巻き寿司を食べることを提案し、名前を「恵方巻き」と名付けたのが始まりです。
それから、太巻き寿司、かぶり寿司といった名前から「恵方巻き」の方が全国的にも定着していったようです。
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恵方巻きの認知度は現在では90%以上となり、節分に恵方巻きを食べたことがあるという人は70%近くにもなるようです(ミツカンによる調査)
コンビニでは恵方巻きに便乗してか、巻物ということで形がにているロールケーキも節分の時にはアピールしていたりも。
ちょっとかわいいコチラの恵方ロールケーキ♪
今年の恵方巻きはコレにした☺
セブンイレブンの
『節分恵方巻きロール』
東北東向いて食うべ!! pic.twitter.com/J1Jwee4Sc0— 濱のKEN (@kamikamiMaschin) February 3, 2019
売るためにいろいろな商品が展開されるのもまたおもしろいね。
さて次の節分にはどの方角を向いて恵方巻きを食べましょうか ♪
今年は鬼滅のお豆で鬼退治!
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